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弁護士が教える
正しい相続の知識

弁護士が教える正しい相続の流れ

家族が亡くなったとき、遺族は、社会保険の手続きや、税務上の手続き、葬儀・お墓の管理、遺産の名義変更の手続き、借金の整理など、一度に、様々な事務を負担することになります。
ここでは、弁護士が、事後的な紛争を事前に避けるためにはどうすればいいか、という視点で、各手続きを行うときに注意すること、手続きのメリットやデメリットなどを詳細に解説しております。また、さらに詳細な情報をお探しの方が調査を行いやすいよう、説明にあたっては、事例で説明をしたり、法律の条文を引用するよう心掛けました。
目次の項目をクリックすると、該当の記事の箇所に移動します。

STEP01 | STEP01
亡くなった後に行う手続き

1-1 役所などの必要な届出/手続き

死亡届出の提出の仕方

人が亡くなったときは、死亡の事実を知った日から7日以内に、死亡診断書または死体検案書を添付して、死亡の届出をしなければなりません(戸籍法86条)。
同居の親族が届出人となることが多いですが、同居していない親族、親族ではない同居者や、家主、後見人等も届出人となることができます(同87条)。
死亡の届出の場所は、亡くなった方の本籍地、死亡地、または、届出人の所在地の市町村役場ですることができます(同88条、25条)。
死亡届出が受理されると、住民票に死亡年月日が記載されます。

火葬許可申請書の提出の仕方

墓地、埋葬等に関する法律では、ご遺体を葬るために焼くことを「火葬」と定義しています(墓地、埋葬等に関する法律2条2項)。
火葬を行おうとする者は、死亡届出を受理した市町村長から火葬の許可を受けなければなりません(5条)。

1-2 葬儀費用と香典

葬儀費用には、遺体運送、棺桶その他祭具の購入、通夜・告別式の会場費、葬儀業者費用、お布施、火葬費用などが含まれています。遺産分割をする際には、よく、これらの葬儀に関する費用、いわゆる葬儀費用の清算方法が問題となります。
一例ですが、まずは、香典から香典返しを控除した残額を葬儀費用に充て、足りない金額を相続人が相続分に応じて負担する(受け取る遺産から払う)ことができれば、円満に解決できるでしょう。

記録・精算のポイント

葬儀費用を、喪主の負担とする裁判例が確かに存在しますが、これらの紛争は、自分たちが何の相談も受けずに実施された葬儀費用を負担することについて感情的な反発がきっかけで、事件化したものです。
葬儀の内容を共有しつつ、お金の流れを明確にすれば、相続人間で、葬儀費用を清算する合意ができやすくなります。

1-3 お墓の管理

祭祀財産の管理者を決めるルール

法律では、墳墓の所有権について、もし、被相続人が生前に指定していれば、その指定されていた人が祭祀承継者となります。指定がなければ、慣習に従って先祖の祭祀を主宰すべき者が承継すると決められています(民法897条1項)。
そして、この慣習が明らかでないときは、家庭裁判所が祭祀承継者を定めます(同2項)。

祭祀承継者の指定を求める手続き

祭祀承継者を決める家庭裁判所での手続きは、遺産分割の調停や審判とは別の手続きになります。
もし話し合いが成立しない場合には、遺産分割調停とは別に、祭祀承継者指定の調停・審判の申立てをする必要があります。

1-4 遺言書の保管場所の確認

自筆証書遺言の捜索

遺言書がみつからないと、被相続人の意図と異なる遺産分割がされることがあります。まずは、自宅の金庫や重要な書類を収納している場所に遺言書がないか、確認しましょう。また、自宅以外の場所、例えば貸金庫などに保管していないか確認しましょう。

公正証書遺言の捜索

公証役場で被相続人が遺言書を作成している可能性があります。公証役場で作成された遺言書は、原本が公正証書役場で保管されています。公証役場は日本中のあちこちに存在しており、管轄というものはないので、被相続人がどこで作成したか分からないことが多いですが、最寄りの公証役場でも遺言書があるかないか検索することができます。

1-5 戸籍謄本の取り寄せ方

戸籍制度の概要

日本の家族関係を整理するため、市町村は、その区域内に本籍がある夫婦と子を1セットとして、戸籍簿を編成しています(戸籍法6条)。
結婚すると、夫婦で新しい戸籍を作成し、夫婦のいずれかを筆頭者に、もう一方を2番目に、お子さんが生まれたら3番目以降に記載します(14条)。

事例で分かる戸籍制度

太郎さんの戸籍謄本だけで、花子さんの相続を証明する証拠として十分でしょうか。一見、花子さんの相続人は夫である太郎さんと、子である一郎君で明らかと思われます。
しかし、答えはノーです。太郎さんの戸籍に記載されている花子さんの情報は、太郎さんと花子さんが結婚したときからのものしか記載されていません。
戸籍には本籍地が記載されていますが、「住所」が記載されていません(13条)。
したがって、故人の住所を証明したいときは住民票の除票の写しが必要となります。
除籍謄本を取得されるときに、住民票の除票も併せて取得されるのが良いでしょう。

1-6 健康保険の葬祭費の申請・遺族年金手続き

健康保険から葬祭費の支給を受ける方法

健康保険から支給される給付の中に、「葬祭費」「埋葬料」という給付があります。例えば、国民健康保険加入者が死亡したことによって、葬儀をしたときは、葬祭費の支給を受けることができます(国民健康保険法58条)。具体的な金額は、条例に定められており、数万円の葬祭費を受け取ることができます。申請書は市役所に用意されています。
同様の規定は、被用者保険について規定した健康保険法100条にも定められています。
申請書はお勤めの会社で加入している健康保険組合または協会けんぽから取り寄せることができます。葬祭費などの給付金を受け取り、少しでも葬儀費用の負担が減れば、相続人間での話し合いが進めやすくなるので、受給できるものは忘れずに申請しましょう。

遺族年金に関する手続き

・遺族年金とは?
遺族年金は、世帯の生計の担い手が死亡した場合に、その者によって生計を維持されていた遺族の生活が困難にならないよう、所得補償をする仕組みです。

・遺族基礎年金とは?
生前の保険料の支払状況にもよりますが、被保険者または被保険者であった者が死亡すると、一定の場合、その配偶者又は子は、遺族基礎年金を受給することができます(国民年金法37条)。

・遺族厚生年金とは?
生前の保険料の支払状況にもよりますが、被保険者または被保険者であった者が死亡すると、一定の場合、その配偶者又は子は、遺族基礎年金を受給することができます(国民年金法37条)。
故人に扶養されていた18歳までの子供の生活保障をする年金です。

1-7 労災保険の手続き

労災保険とは?

労災保険とは、「労働者災害補償保険」の略で、国は、従業員が通勤または業務上の災害によって負傷・疾病・障害・死亡などの被害を受けたときに保険金を給付するために、企業に対して、保険料の納付を義務付けています。
労災保険料は、従業員の給料から負担されるのではなく、企業が負担しています。民間の生命保険や医療保険は、本人が自分の意思で契約者として保険料を負担していますが、労災保険は、国が加入を強制し、企業に保険料の納付義務を認めた公的な保険です。

労災保険に対する遺族補償給付の申請(業務災害)

・種類
遺族補償給付には、遺族補償年金と遺族補償一時金の2種類があります(同16条)。

・提出先
書類の提出先は、所轄労働基準監督署長です(同法律規則15条の2、18条の9)。

・受給する資格
遺族補償年金については、遺族のうちだれもがもらえるわけではなく、故人の死亡時に、その人によって生計を維持されている者で、妻、子、父母、孫、祖父母、兄弟姉妹の順に受給資格があります(同16条の2第1項・3項)。
配偶者以外には、さらに、詳細な年齢要件などが必要です。

・年金の終期
遺族補償年金がいつまでもらえるかについては、受給者ごとに異なる基準があり、例えば、妻については、第三者と再婚をすると妻の遺族補償年金の受給権は消滅し、次順位者に権利が移ります(16条の4)。

・一時金が受領できるとき
年齢要件や、生計を維持されていなかったなどの理由で遺族補償年金を受給できる遺族がいなかった、または、遺族補償年金を妻が受給していたが妻が再婚したなど途中で遺族補償年金を受給できる人がいなくなった場合、遺族は、労災保険から遺族補償一時金を受給できます(同16条の6-1項①②)。

・葬祭料も受給できる。
さらに、遺族は、労災保険に葬祭料を申請することができます(同17条)。

1-8 故人の契約の清算

相続の効果

相続人は、相続開始の時から、被相続人の財産に属した一切の権利義務を承継します(民法896条)。
亡くなった方、相続をされる対象者を被相続人といいます。財産を相続する人を相続人といいます。一切の権利義務とは、売主・買主などの契約上の地位や、借金も含みます。たとえば、自動車を購入する契約をしたのに名義を変更しないまま死亡した場合、相続人は、自動車の買主としての地位を相続するので、代金を払わないといけないし、また、自動車の名義を変更してもらう権利があります。

1-9 免許証の返却

免許証の返納義務

免許証の権利関係については道路交通法に規定があります。
道路交通法105条は、「免許は、免許を受けた者が免許証の更新を受けなかったときは、その効力を失う」と規定し、免許が失効することを定めています。そして、同107条は、免許が失効したときは、すみやかに、免許証を返納しなければならないと規定しています。
免許の保有者が死亡した場合には、その後、免許証の更新を受けることが不可能となりますので、法律には明文で規定されていませんが、有効期限の経過を待たず、死亡によって当然に免許証が失効すると解釈されています。

STEP02 | STEP02
相続人の調査

2-1 相続人の順位

相続人の順位とは?

・配偶者相続人と血族相続人
相続人には、血のつながった相続人(血族相続人)と、配偶者相続人の2種類があります。
配偶者は、常に相続人の1人に含まれます。一方、血族相続人には、順位があり、先順位の相続人が一人もいないときにはじめて、後順位の相続人に順位がまわってきます。

孫、甥、姪などの親族が相続人となる代襲相続とは?

代襲とは、本来相続人となる者がすでに死亡している場合等に、その者に代わって、その子が相続人となることです。例えば、第1順位の相続人として、長男と長女の2人いたけれど、長男が被相続人より先に亡くなっている場合、長男に子がいれば、長男の子と長女が一緒に相続人になります。

相続する割合(相続分)と相続人の順位の違い

相続人の順位が決まったら、その相続人の中で、それぞれが遺産を取得する持分割合がきまります。相続順位とは、だれが相続人なのかという問題で、相続分とは、相続人の中で何割ずつ相続するかという問題です。
たとえば、被相続人に第1順位の相続人である子と配偶者がいるとき、第2順位の両親は、相続分がゼロなのではなく、そもそも相続人ではないのです。

2-2 相続人の相続分

基本となる法定相続分の理解

免許証の権利関係については道路交通法に規定があります。
法定相続分とは、相続人が取得することができる相続財産の総額に対する分数的割合をいいます(民法900条)。
この割合は、被相続人が遺言書で事前に修正することもできますが、特に、指定しなかった場合の割合については民法900条に定められています。
例えば、太郎さんと花子さん夫婦に、子供が3人(一郎、次郎、三郎)いたとします。子供は未婚です。太郎さんが亡くなったときの法定相続分はどうなるでしょうか。

STEP03 | STEP03
相続の放棄

3-1 相続放棄のメリット・デメリット

相続の放棄の定義と効果

相続の放棄の定義には誤解が多く、遺産をもらわないことをもって、相続の放棄をしたと発言される方がほとんどですが、遺産をもらわないだけでは相続人であることに変わりはないため、借金の取り立てを受けることになってしまいます。
また、故人が第三者の保証人になっているときも、保証人の地位は相続されないと誤解されていることが多いですが、家庭裁判所で相続の放棄をしないと保証人の地位を引き継ぐことになり、最悪、自己破産手続きに至ります。

相続の放棄のメリットとデメリット

 相続の放棄のメリットは、借金などのマイナスの財産を引き継がなくてよくなるということです。
一切の財産的な権利関係を放棄できるため、連帯保証人の地位も引き継がなくてよくなります。

STEP04 | STEP04
遺産の名義変更

4-1 遺産の捜索と名義変更

遺産の名義変更の共通点

遺産に不動産、保険、株式、投資信託などの遺産があり、名義変更が必要となる場合、ほとんどの場合、遺産分割協議書または各金融機関所定の合意書に、相続人全員が署名し、かつ、実印を押印し、印鑑証明書を押印しなければなりません。
実はみなさんが思われている以上に、名義を変更できないまま、いわば使えない財産となっている遺産はきわめて多いのです。名義変更ができなければ、被相続人が相続人のために残した遺産の趣旨に反しますし、いつまでも相続争いを次世代に引きつぐことになってしまいます。
不動産登記制度と固定資産税の徴収制度の理解が普及しておらず、納税通知書が届いているから、名義も変わっていると誤解する方が多くいらっしゃいます。
特に地方では、3代前の昭和に亡くなった方の名義のままになっている不動産なども散見されます。

4-2 遺言書があるときの手続き

検認の手続き

遺言書は、故人の死亡によって、その効果を発揮しますが、法律では、相続人間の後の紛争を避けるために、遺言書の状態を確認し、記録化を行う検認手続きを経ることを相続人に義務付けています。
検認が必要なのは、故人が自筆で作成した遺言書だけです。

あなたが相続人の1人で遺産を多く受け取った場合の金融機関との対応

通常、金融機関は、のちに他の相続人とのトラブルを避けるため、他の相続人の印鑑も求める、もしくは、遺言執行者の選任を求めることがあります。
遺言執行者とは、相続人全員の代表として、遺言書の内容を実現する執行人のことで、家庭裁判所が選任をしてくれます。
遺言執行者の選任するためには、あなたが家庭裁判所に遺言執行者を選任するよう申し込みをしないといけません。

あなたが相続人ではない受遺者である場合の金融機関との対応

相続人でない人に対して、遺言書で、遺産を贈与することを定めることを「遺贈」といい、その受取人を「受遺者」といいます。
相続人が遺産を承継するとき、当事者である個人はすでに死んでいるので、残された相続人が手続きの当事者となりますが、遺贈によって第三者が受遺者となっている場合に遺産を受遺者に渡すには、相続人と受遺者が協力する必要があります。

STEP05 | STEP05
税務申告

5-1 所得税と相続税

所得税の申告の必要性と期限

所得者が死亡した場合には、3月15日ではなく、相続の開始があったことを 知った日の翌日から起算して4か月を経過した日の前日(例えば、死亡した日が5月20日であるときは、9月20日)までに、相続発生年の故人の所得を申告する必要があります。
これを所得税の準確定申告といいます。

相続税の申告の必要性と期限

基礎控除額は、3000万円+(600万円×法定相続人の数)という計算式で計算します。

遺産分割協議が成立していない場合の対応

相続税は、遺産全体に対する相続税額を、実際に取得した遺産の額に応じて按分して納付するのが原則ですが、申告期限である10か月のうちに、すべての遺産分割協議を終えることは必ずしも容易ではありません。

STEP06 | STEP06
遺産紛争の解決手段

6-1 遺産分割調停

遺産分割調停の概要

遺産分割の調停とは、家庭裁判所を介在して、当事者で遺産分割の合意による解決する制度です。
遺産分割の審判とは、家庭裁判所が、遺産の分割について、終局的な判断をする裁判のことです。
調停は話し合いの手続きで、審判は遺産分割の分け方を裁判所に決めてもらう手続きです。
法律上は、遺産分割を解決方法は、調停と審判の2種類がありますが、実務上、いきなり審判を申し立てても、まずは、裁判所は話し合いさせるため、調停手続きに事件を移します(274条1項)。これを調停に付する(付調停)といいます。
そのため、実務では、まず、遺産分割の調停を申し立てていきます。

他人名義の預金を分けるには?

被相続人が形式的に第三者名義で預貯金を貯めていた場合、それは、実際には、その預貯金は被相続人の遺産であることになります。しかし、被相続人が生前に第三者に贈与したものだとするなら、それは遺産から分離しており、遺産ではないことになります。
遺産であることを確定しないまま、遺産分割調停を申し立てても、第三者名義の預金が遺産なのか不確かなままでは、遺産として分配することができません。

6-2 遺留分減殺請求

遺留分とは?

遺言書によって、遺産を取得できないことになった相続人は、遺言書によっても奪うことができない遺留分という権利が用意されており、多く取得しすぎた受遺者・相続人から一定限度、取り返すことができます。
遺言書によって、この遺留分すら達していない遺産しか受け取れない状態を、「遺留分が侵害されている」と表現します。

遺留分を事例で解説

太郎さんの相続人は、子供の一郎君と次郎君の2人です。
太郎さんは生前に一郎君と次郎君に、それぞれ1000万円を贈与しており、さらに、残っていた遺産2000万円をすべて、一郎君に相続させるという遺言書を残して死亡しました。
次郎君はいくら取り返すことができるのでしょうか。

遺留分減殺請求の期限と方法

遺留分を主張して、遺留分額に不足する金額の返還を求めることを遺留分減殺請求といいます。
この請求は、死亡の事実および減殺すべき贈与又は遺贈のあったことを知った時から1年で時効により消滅します。

6-3 人事訴訟

戸籍制度と相続手続きの関係

戸籍の記載は、事実上真実と推定されます(最一小判昭28.4.23民集7巻4号396頁)。
したがって、戸籍に名前がなければ、その者の署名押印がなくても相続手続きはできますが、戸籍に名前があれば、相続手続きにおいてその者の署名押印も必要となります。

戸籍の訂正の方法

戸籍法には、いくつか戸籍を訂正する方法が列挙されています。
不適法な記載等の訂正(法113条)、無効な行為の記載の訂正(法114条、判決による戸籍の訂正(法116条)です。
戸籍法113条や戸籍法114条は、争いはありますが、一般的に、戸籍の記載が不適用なことを明らかであり、関係者に争いがなく、また、相続人の範囲などの重要事項に関わらないものを対象としたものと考えられております。
したがって、相続人の範囲を争うようなケースにおいては、戸籍法116条による判決による訂正が必要です。判決による訂正とは、つまり、裁判によって親族関係を戦わなければならないということです。

6-4 葬儀費用に関する民事訴訟

葬儀費用が訴訟で争われる場合とは?

葬儀費用は、死後に発生した支払ですので、「遺産」、つまり、「被相続人の債務」には含まれません。
そのため、相続人間で葬儀費用の負担について遺産分割調停においても、協議が成立しない場合には、民事訴訟によって解決を図ることになります。

6-5 使途不明金に関する民事訴訟

使途不明金とは

被相続人の同居者が、被相続人の預金を、死亡前後に引き落とすことは実務上多々認められます。
引き落としの使途としては、
①死亡すると預貯金が凍結するため、死後事務のために管理しやすいように生前に引き落としておく、
②被相続人に贈与すると言われ自分のために引き出す、
③被相続人のために使用するために、被相続人の代わりに引き出す、
④着服目的で引き出す
などです。
しかし、どの使途なのか分からない引き出されたお金は、使途不明金となり、紛争の引き金になります。

使途不明金を解決する訴訟手段

遺産分割調停・審判においては、分割時に、存在が分かっている財産を分けることしかできず、相続人の誰かが隠匿しているかどうかまで踏み込んだ判断はされません。
具体的には、地方裁判所に不当利得返還訴訟を提起し、相手方が被相続人の意思に反して引き出したことを明らかにする必要があります。