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共有名義の片方の共有者が死亡した場合の相続手続き

相続手続き・遺産の分け方(遺産分割・遺留分) 2022.10.28

1 共有者が死亡した場合にその持分は原則としてその相続人に相続される。

共有物の持分は、預貯金などと同じように共有者の財産です。そのため、共有者が死亡すると、その人の相続人に引き継がれることになります。

たとえば、AさんとBさんの共有の建物について、Bさんが死亡すると、その建物は、Aさんと、Bさんの相続人の共有建物になるということです。

そのため、もし、生存している共有者のAさんが、Bさんの持分を買い取りたいときには、Bさんの相続人と話合いをして持分を買い取る必要があります。

また、AさんとBさんが夫婦関係等で、AさんがBさんの相続人でもある場合には、相続人全員での遺産分割協議によって、Aさんに持分を集めるということもできます。

2 共有者の相続人の全員が相続の放棄をしたら?

それでは、共有者が死亡したところ、その相続人の全員が相続の放棄をした場合にはどのようになるでしょうか。

この場合は、次のような順序で、持分が移動します。

 

① 持分が、相続の放棄によって誰の物でもない相続財産法人という法人になる。

② 相続財産管理人の選任を裁判所に申し込むと相続財産を管理する管理人が現れる。

③ その管理人が、債権者への配当のために、持分を売却していく。

④ 持分が売却されなかったとき、以下の順序で、持分が帰属する。

 ア 特別縁故者への財産分与(民法958条の3)

 イ 共有持分の他の共有者への帰属(民法255条)

 

たとえば、生存している共有者が、亡くなった方の持分を取得したい場合には、上記の③の段階で管理人と金額を交渉して購入するのが一番確実ですが、他にその持分をほしい人が誰もいなかった場合には、最後の受け皿として、残りの共有者に権利が移ってきます。

 

3 共有状態のトラブルの例

もともとの共有者同士は、関係が良好なことが多いので、共有でも問題がないですが、いざ、相続が発生していくと、共有者同士の人間関係が上手くいかなくなってしまうことがあります。

(1)相続が何度も発生して、共有者が増えすぎて売りたくても売れない。

たとえば、共有者の死亡を放置していると、いざ、売るというときでも、最後の相続人まで名義を変更しないと売れない仕組みとなっていますので、名義変更に時間がかかり、かつ、全員の同意が得られず売れないということも多くあります。夫婦共有名義の不動産でも、例えば、子どもがいない場合には、片方のきょうだいや甥姪に持分が移ることもあり、大変な作業となることがあります。

(2)共有者間で使用料でトラブルになる。

共有物が分けられないもの、例えば、自宅であれば、相続人も含めて共有者全員が一緒に住むということは現実的に難しいことが多いので、その場合には、共有者間で、使用料でもめることも少なくありません。

 

4 共有関係を解消する方法は

話合いで、持分を売買していくというのが現実的な方法ですが、何らかの理由で、持分の売買に協力してもらえない場合には、裁判所で、共有物を分ける手続きを申し込むことができます。裁判所の判決があれば、その判決を法務局に提出することで、相手のサインがなくても、名義変更をすることができます。

 

5 相続手続きは弁護士へ

弁護士は、共有者の相続人との交渉や、相続の放棄手続き、相続財産管理人に関する手続き、共有物の分割の裁判手続きなど、幅広く、対応をすることができます。

相続手続きは弁護士にお任せください。

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