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字が書けないほど体調が悪い場合に遺言書をつくる方法は?死亡危急時遺言を解説。

遺言書・生前贈与 2022.10.21

1 字が書けない場合に遺言書をつくる方法

遺言書は自分で署名をするのが原則ですが、字が書けない場合もあります。例えば、余命宣告を受けており、文字が書けないほど体調が悪化している場合です。

自分が署名をせずに作成できる遺言としては、①公正証書遺言と②死亡危急時遺言の2つの遺言があります。

公正証書遺言は、公証人に病院や自宅まで出張してもらい、遺言の内容を公証人に筆記してもらい、作成します。本人が字を書けない場合には署名も不要となります。

ただし、公正証書遺言は、公証人との日程調整が必要ですので、間に合わないというケースもあります。

そこで、このページでは、字が書けずに、かつ、公証人が間に合わないという差し迫ったときにつくる遺言の方法、死亡危急時遺言をご紹介します。

2 死亡危急時遺言とは?

死亡危急時遺言の要件は、民法976条と983条に整理されております。

要件は、以下のとおりです。

① 死亡の危急に迫っていること

② 証人3人以上の立会いがあること

③ 証人のうち1人が遺言の趣旨の口授を筆記して、本人と証人が内容を確認すること

④ 証人が署名と押印をすること

⑤ 遺言の作成日から20日以内に家庭裁判所に確認の申立てをすること

⑥ 本人が公正証書遺言や自筆証書遺言、秘密証書遺言を作成できる状態になってから6か月間生存せずに死亡したこと

 

この要件のとおり、本人が字をかけなくても、公証人がいなくても、作成できるようになっています。ただし、死亡の危急に迫っている場合の例外的措置ですので、公正証書遺言などの遺言が作成できる状態が半年継続すると、例外的な死亡危急時遺言は無効となります。

 

3 死亡時危急時遺言の証人の資格は

3人以上の証人が必要です。そして、証人の資格は、民法974条の規定されており、推定相続人や受遺者、これらの配偶者や直系血族は、証人になることができません。

つまり、財産をもらえるであろう人とその近親者は、証人になれないのです。

そのため、弁護士が証人として作成することも多くあります。

 

4 遺言書の作成は弁護士へ

弁護士は、法律上、有効な遺言書の作成について、証人となり、また、原案を作成し、遺言にしたがって、名義をかえる業務を専門に扱えます。

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