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自分も相続人なのに連絡がこない場合や無視されている場合の対処方法は?

相続手続き・遺産の分け方(遺産分割・遺留分) 2022.08.28

このページでは、ご自身が無視されて相続手続きが進んでいるのではと疑問にお持ちの方向けに記事を作成しています。

反対に、積極的に相続人を探したいという希望の方は、

相続人の住所の調べ方の記事をご覧ください。

1 相続人の1人を無視して相続手続きをすることができるか?

相続手続きには、法律の原則では、相続人の全員による協議が必要です。そして、協議がつかないときでも相続手続きを進めるには、家庭裁判所の手続きが必要です。

これを定める民法の規定を紹介します。

(遺産の分割の協議又は審判等)

民法第907条

1 共同相続人は、次条の規定により被相続人が遺言で禁じた場合を除き、いつでも、その協議で、遺産の全部又は一部の分割をすることができる。

2 遺産の分割について、共同相続人間に協議が調わないとき、又は協議をすることができないときは、各共同相続人は、その全部又は一部の分割を家庭裁判所に請求することができる。ただし、遺産の一部を分割することにより他の共同相続人の利益を害するおそれがある場合におけるその一部の分割については、この限りでない。

ただし、この原則は、遺産が現存する場合の処理を定めたものに過ぎません。

たとえば、以下のような例外的な場合には、相続が発生しているのに相続の連絡がこないこともあります。

  •  預金が勝手に引き出されている場合
  •  遺言書を使って相続手続きが完了してしまっている場合
  •  生前に贈与されて遺産が存在しない場合

以下、連絡がこない場合や無視されている場合のそれぞれの対応方法を解説します。

2 預金が勝手に引き出されている場合

銀行などの金融機関は、死亡の事実を知った場合には、口座を凍結します。口座が凍結されるとATMなどで引き出すことができなくなり、口座を解約するには、相続人全員の署名と実印が必要です。

それでは、金融機関に死亡の事実を伝えなかった場合はどうでしょうか。

金融機関としては、口座を凍結する理由がありません。そのため、キャッシュカードを使って、引き出すことができます。

しかし、これは、適正な手続きではありません。

法律上は、相続分に応じて、配当する義務があります。

現実問題、勝手に引き出した方が、他の相続人に勝手に引き出したことを報告してくることは少ないので、弁護士などが金融機関を調査した結果、無断の引き出しが判明することが多いです。

3 遺言書を使って相続手続きが完了してしまっている場合

遺言書で、特定の相続人1人を、「遺言執行者」という遺産の名義変更をする役割の人に指定していると、その遺言執行者が、他の相続人に連絡することなく、名義変更が完了します。

名義変更自体は、法律の規定に従った処理なので、名義変更がされること自体に問題はありません。

しかし、遺言執行者は、法律では、名義変更後に、他の相続人に対して、財産目録を交付する義務を負っていますが、現実にこれがされないことが多いということです。

(相続財産の目録の作成)

民法 第1011条

1 遺言執行者は、遅滞なく、相続財産の目録を作成して、相続人に交付しなければならない。

2 遺言執行者は、相続人の請求があるときは、その立会いをもって相続財産の目録を作成し、又は公証人にこれを作成させなければならない。

自分には不利な遺言があったとしても、相続人には、遺言書でも奪うことのできない遺留分という権利を根拠に、多く遺産を受け取った人に対して、遺留分侵害額請求という金銭の請求をすることができます。

しかし、誰が多く遺産を受け取ったのか分からないと、交渉ができません。このような場合、弁護士が公正証書遺言の有無を調べたり、相続人や金融機関に確認をして、誰がいくら受け取ったのかを把握して、遺留分侵害額請求をしていくことが多いです。

遺言執行者の役割についての解説記事はこちらをご覧ください。

遺留分の解説記事はこちらをご覧ください。

4 生前に贈与されて遺産が存在しない場合

存在しないものは、遺産として分けることはできません。

しかし、一定の贈与については、金銭での返還を求める遺留分侵害額請求という権利を行使することができます。

そのため、遺産がないと説明された場合でも、まだ、あきらめる必要はありません。

5 相続は弁護士へ

特定の相続人を無視して相続手続きが行われている場合、おそらく、関係が良好ではないことが多いでしょうから、話合いに参加しても、妥当な相続分を受け取れる可能性は低いと考えられます。

お気軽に弁護士にご相談ください。

遺産相続で関わる専門家としては、税理士・弁護士・司法書士などが挙げられます。

この中で、相続人同士や第三者との交渉が必要な相続事件の解決は、弁護士が専門です。

そして、以下のようなケースでは、弁護士に依頼することで、相続問題を解決できる場合があります。

  • 交通事故や労災事故で死亡したので損害賠償請求をしたい。
  • 相続人と連絡がつかない
  • 遺産として何があるかが分からない
  • 遺言書の内容に納得ができない
  • 生前に多くの贈与がされており残った遺産だけでは平等ではない
  • 不動産の分け方がきまらない
  • 株式の分け方がきまらない
  • 会社が保険料を払っていた生命保険があるけれど会社と話がすすまない
  • 供養の費用でもめている
  • 調停や裁判の代理をしてほしい
  • 相続の放棄をしたい

相続を弁護士に依頼するメリットはこちらをご覧ください。

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