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認知症の母親が車を運転して交通事故。弁護士が親族の責任を解説。

相続の放棄 2017.08.27

家族の責任とは?

91歳の認知症の男性が,徘徊の末に駅構内の線路に立ち入り列車に衝突して死亡した事故に関して,鉄道会社が,列車に遅れが生ずるなどして損害を被ったとして,配偶者や長男に賠償を求めた事案について、親族の責任を否定した最高裁判決が、平成28年3月1日に出ました。

法律では、認知症の親族の交通事故について、どのような場合に、親族が責任を負うかについては、民法709条または714条の解釈に委ねられていますが、条文上、具体的な要件までは明らかではなく、事案によって判断するほかありません。

上記の最高裁の事案においては、事故の原因は徘徊であったこと、配偶者自身も同居していたとは言え、要介護の認定を受けており監督に限界があったこと、長男も遠方に居住していたこと等の事情を考慮して、責任を否定しました。

ご相談の事案では、認知症が進行しており、事故を複数回起していたなど、ご親族が交通事故を予測できていたにもかかわらず、車の運転を容認していたなどの事情があると、ご親族にも責任が発生する可能性があります。

任意保険の確認は必須

お母さまが車を運転している場合には、必ず、任意保険に加入しているか確認をしましょう。

親族の責任が問題となるのは、ご家族が任意保険をかけないまま交通事故を起こした場合です。任意保険があれば、お母さまの責任をすべて任意保険が代わりに支払を行うことができます。

損害賠償義務も相続の対象

損害賠償を支払わないまま事故を起こした家族に相続が発生した場合、その賠償義務も相続の対象となります。

いつかは、自分の問題として、向き合う必要がありますので、被害者の方とは、きちんと話し合いをしましょう。

 

 

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